天然記念物「甲斐犬」を虐待か 170匹超を劣悪環境で飼育 元ブリーダーの男逮捕
概要
フードをかぶり、抱きかかえた黒い子犬をなでている男。
元ブリーダーの尾川隆容疑者(46)。
劣悪な環境で犬を飼育し、虐待した疑いで逮捕された。尾川隆容疑者(2月)「(犬は)自分のわが子。僕は使命があるので犬優先」
2023年1月、警視庁が東京・八王子市にある尾川容疑者の飼育施設を家宅捜索した際の映像。
飼育していたのは、天然記念物に指定されいてる甲斐犬など104匹。
水や餌を十分に与えられていないためか、あばら骨が浮き出るほど痩せこけた犬もいた。さらに、狭いケージの中に押し込められた2匹の犬。
こうした環境から、ほかの犬に耳をかじられたり、足が曲がり、歩けなくなった犬もいたという。大量繁殖により世話ができなくなる“多頭飼育崩壊”の状態だったとみられている。
尾川容疑者は逮捕前、FNNの直撃取材に、「犬は自分のわが子で、家族のように思っている」と話していた。
尾川容疑者(2月)「犬は自分のわが子。結局守れるのは自分、親だから。この子たちを守れるのは僕しかいない。犬を守らないといけない。僕は使命があるので犬優先」
しかし東京都は、尾川容疑者が飼育環境の改善を求める勧告や命令に従わなかったことから、全国で初となる刑事告発に踏み切ったのだ。
近隣住民によると、尾川容疑者の施設からは、飼っていた犬が度々逃走していたという。
近隣住民「犬が(外で)走り回っていて、野良犬かなと思ったが、首輪をつけた犬がいた。一番感じるのは臭い。結構漏れ出ていたので…。あまり良い環境ではなかったのかな」
尾川容疑者は、子犬を売ろうと繁殖を繰り返していたが、販売がうまくいかず、多い時には170匹以上が放置された状態になっていた。
警視庁の調べに尾川容疑者は、「管理できる許容範囲を超えてしまった」と話し、容疑を認めている。
FNNプライムオンライン
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